2012年5月4日金曜日

4/24(火)第1回「お母さん版エネルギー基本計画」勉強会レポート

2012年前半のテーマである「お母さん版エネルギー基本計画」を作るための第1回目の話し合いを行いました。参加者は11名。


参加者は、最初にレクチャーを受けて、各自で暮らしの未来予想図をつくりました。

予想図をつくるためのワークシートは横軸が年表になっており、そこに生まれた年、現在、そして2050年何歳になっているか、子どもがいる人はこどもの年齢も書きこみます。そして、人口や経済成長率のデータを参照しつつも、一旦現状から離れて、「2050年にどんな暮らしをしていたいか?」という望ましい未来像を具体的にイメージして、キーワードをあげていきます。

その後、2グループに分かれて、それぞれの描いた未来、ビジョンを出し合いました。大切にしたい事、もっと知りたいこと、問題点などを模造紙と付せんを使ってまとめていき、各グループの代表者が発表して全体で意見を共有しました。

最後時間切れということで、各自の感想をシェアすることは出来ませんでしたが、地域のみんなで考える第一歩として、語り合う良さや大切さと、その課題を実感できる場になったと思います。



グループでのダイアログで出たキーワードを発表






最初のレクチャーでは、311以降に明らかになった、電力をめぐる構造への怒りや失望からではなく、今までの暮らしを作ってきてくれた方々への感謝も忘れず、新しい価値観、発想で、ポジティブに語って仲間を増やしながら、エネルギーのこれからを考える。「チャーミングに世の中を変えていこう」というキーワードが提案されました。その為に必要な要素を資料をもとに学んでいきます。

まず、政府が策定した「エネルギー基本計画」の方針と概要を確認しました。
・以下3点が重視されているポイントであること。
  「安全保障」・・・おもに、中東からの燃料輸入に関する安全の確保。
  「低炭素化」・・・CO2排出量の低減。
  「経済性」・・・・燃料費の削減、利用効率上昇と経済発展。
・上記3点をふまえて、2030年には全電源の50%を原子力エネルギーで
  まかなう計画だったこと。(電源構成比)
・エネルギー消費と経済活動は連動するという考えが基本になっていること。
  経済成長率(GDP)を、2010年から2020年にかけて約20%増、
  2020年から2030年にかけて12%増を見込んで、エネルギー消費量も
  その分に比例して増加すると考えられている。 

また、参考として、以下の視点についても触れました。

・化石燃料とCO2の関係について
 地球温暖化の防止という観点から、2100年までの地球の気温の上昇を2度以内にしていこうという合意がなされていること。(JCCCA=全国地球温暖化防止活動推進センターのデータ、IPPC=気候変動に関する政府間パネルのデータ、電事連=電気事業連合会のデータを参照)
・2050年には、日本の人口が3300万人減少すると予測されていて、年齢別にみると、10代後半から60代前半の労働人口の減少が著しく、老齢人口は逆に現在よりも増大するということ。(国土交通省「国土の長期展望」のデータを参照)






女性ならではの視点も見られた
その後、未来予想図の作成、共有をしました。

各グループから出た意見やキーワード
○窓を開けて暮らせる世の中にしたい。
・植物、動物との共生を感じられる・パーマカルチャー・地域コミュニティの充実
・個人や地域のエネルギーの自給・地域に自然エネルギーの会社がある
・冷暖房のいらない住まいが普及・農林水産業の産業構造の改革必要
○人口減少は逆にやりたい事にチャレンジする、チャンスではないか?
・老人や女性の働き方の工夫・仕事の効率化の技術はアップするはず
○経済成長はした方が良い。
○多様な暮らし方を選択出来る世の中で、その間をつなぐ役割が必要、バランス感覚を大切にしたい。

○GDPの成長率には地域差、個人差もあり、エネルギー問題とどこまで密接か疑問。
○自然エネルギーの普及などでエネルギーが自給できれば、国際的な競争力、
 力関係も変わってくるのではないか?
○現状からすると希望をもてない。という意見も。


今後の課題
○再生可能エネルギーに関する知識を増やしたい。
○エネルギーや経済に関する国際的な視点をどう持ったらいいのか?
 国際情勢の見方、考え方を知りたい。
○義務教育の中で、農林水産業の教育がもっと必要ではないか?
○暮らしにかかっているエネルギー(例えばゴミ処理など)を把握したい。


以上、第1回目のレポートでした。

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