2011年7月22日金曜日

計4回に渡る珠玉のメッセージ……鎌仲監督の講演より

今回の上映会の目玉は、何と言っても鎌仲ひとみ監督ご本人が
会場に足を運んでくださり、生のメッセージをお届けできたことにあります。
計4回の上映すべてでお話ください……今日本で最も多忙な映画監督である
鎌仲監督に無理なお願いをしたのにも関わらず、快くOKしてくださいました。
4回とも、会場の雰囲気や、私たち実行委員とのやりとりのなかから、
今いちばん必要なお話をしてくださったように感じます。

初日は、鎌仲監督のドキュメンタリー映像作家としての原点である
「ヒバクシャ 世界の終わりに」を撮影するなかで、
湾岸戦争で落とされた劣化ウラン弾で多くの子どもたちが被ばくし
いのちを落としていく状況を目の当たりにし、
「これ以上被ばくで子どもたちを死なせたくない」
その思いから12年間で3本の映画を撮ってきた、というお話をされました。

そして今、日本で起こっていること……
史上最悪の原発事故が起こり、今なお事態は収束していないのにも関わらず、
いまだに多くの日本人が「原発がないと経済成長できない」とそれに固執する現状。
鎌仲監督はこれを「何十年も渡ってコマーシャルの力で日本人を洗脳してきた。
日本人の根っこに深く染み着いた原子力プロパガンダの霧を今こそ払っていくべき」
と力強く指摘しました。また、
「わたしたちが声を出さないからこそ、原子力利権者がやりたい放題している。
今、地域の中で普通の女性たちが声を上げ始めた。ネットワークの力で
自治体を動かし、戦略をもって真の民主主義を実現していこう」と
メッセージをくださいました。

鎌仲監督は、透き通る明瞭な声で、熱く、しかし冷静に、
ご自身で見てきたメディアが報道しない現実を示してくださいました。
「生の言葉」ほど、人の心に深く染みていくものはない、と、
会場の皆さんの表情を見ながら感じていました。

鎌仲監督からのメッセージは、今後、何度かにわけてご紹介します。

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