2011年8月15日月曜日

心の底から未来を変えたいと願うこと……鎌仲監督の講演より


あざみ野ぶんぶん上映会では、4回すべての上映会で、鎌仲ひとみ監督の講演を行いました。
30分という短い時間のなかで、ぎゅっと凝縮した、素晴らしいメッセージ。
みなさんにもお届けします。

2日目は、私たち実行委員とのやりとりのなかから、
放射能汚染の現実にありながらどのようにエネルギーシフトを実現して
いけばいいのかについて、具体的に、わかりやすく語ってくださいました。

「原発からエネルギーシフトする難しさは、本気で変えられると思わない
わたしたちの心理にあるのではないか? 心底変えたいと思って具体的に
戦っている祝島の人たちの本当の敵は、中国電力ではなくて、
実は原発は必要よねと考える一般の人びとの集団的無意識ではないか」
……と厳しい指摘から始まった2日目のトーク。


スウェーデンで脱原発を果たすことができたのは、「原発をなくしたい」
という人々の純粋な思いが集まったからで、それは今のわたしたちに通じます。
実はスウェーデンでも、今なおすべての原発が停止したわけではありません。
原発を停めて、解体して、きれいに始末する技術はとても困難で、
高い技術を要します。スウェーデン最大の電力会社を取材した監督は、
原発の施設を快く見せてくれて、どんな質問に対してもとても誠実に
答えてくれたと話してくれました。
「スウェーデンでは原発に関するありとあらゆる情報を公開し、
国民が議論して国民投票で脱原発を決めた。日本ではどうか。
わたしたちの市民力が足りないのではないか」と。

福島から放出され続けている放射能は、日本のみならず、
ハワイやアメリカ西海岸でも検出されています。今やわたしたちは、
世界中に放射能汚染をまき散らす国の国民になってしまいました。

今後わたしたちは、エネルギーに関して、どのような選択ができるのでしょう。
現実にエネルギーシフトに動いている政治家を見極め、
自分の身近に政治家を引きつけることの大切さ。
都市生活で再生可能エネルギーを増やすために、例えば、
学校に太陽光発電パネルを設置する、放射能測定を推進するなど、
地域単位、学校単位で、できることがあります。


鎌仲監督は、午後の講演で、ガンジーの言葉を紹介しました。
「もしあなたが社会に変化をもたらしたかったら、あなた自身が変化になりなさい」

一人ひとり、専門性は違います。
鎌仲監督は、映画監督として、核をテーマに問題提起をしています。
お母さんは、子育ての専門家です。
それぞれ、自分ができることをやっていこう。


地球が回転するごとに、よりよい未来をつくるイメージを持って、
一人ひとりが「ぶんぶん」羽音を響かせていこうーー。

あざみ野での鎌仲監督のメッセージでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿